Jeff Hawkins「脳科学がコンピューティングを変える」@TED
Jeff Hawkinsの「ジェフ・ホーキンスが語る「脳科学がコンピューティングを変える」」がおもしろかったです。
映像自体は2003年のもので,TED2003で行われた講演。日本語字幕版付き。
14年前の事で,今よりも注目度は高かったし,そのタイミングでPalmFan.comでも紹介していると思いますが,今見てもおもしろいです。
というか,この映像はあまり記憶が無いので,少し経ってから公開された可能性もあるかな。
この時に話していた自動運転自動車が,あと数年もすれば現実のものになりそうだということも含め,改めて洞察の深さを感じますね。
この映像では約20分の間,脳の研究について,身振り手振りを交えながら早口で喋りまくっていて,かなり情報量は多いです。
脳の表面を覆っている大脳皮質が,記憶と予測をつかさどり,知能の根幹となっている理論は書籍「考える脳 考えるコンピューター」にも丁寧に書かれてあったけど,この本は残念ながら,今では中古でしか入手できなくなってしまっているので,日本語訳付きのこの手の映像が残っていることは貴重。
英語の情報であれば,Numentaのローニング・セクションにある動画などがおもしろいと思います。
Numentaは,Jeff HawkinsやDonna Dubinskyがファウンダー,CEOを務め,元Palm, Inc CEOのEd Colliganが経営陣として参加しているなど,初期のPalm, Inc関連主要メンバーが運営している”マシン・インテリジェンス(知能ある機械)”の新時代をリードすることを目的とする開発機関。
Jeff Hawkinsの脳研究をベースに研究されている,階層型一時記憶 (HTM)技術などを使って,これらの理論で動作するソフトウェアやハードウェアのライセンスを提供することをビジネスモデルとしています。
それにしても,久しぶりに見るJeffは新鮮。
あのPalm Foleoの発表以来かもしれません。
”脳が予測する”ことを予測して行動している人だから,こんなに早口なのかなw。
Palm Foleoの着眼点もおもしろかったと思うんだけど,あれはタイミングの問題が大きかったなあ。開発する方は少し先に行きすぎていたし,多くの人が短視的にしか見ていなかった。
インターネット上での反応,SNSでの反応を含めた作戦も欠けているように思えたし,でも,あのJeff Hawkinsですからね。誰も何も言えなかったのかもしれない。
時代とタイミングですねえ。