Appleが独自Wi-Fiチップの開発を中止し、M3などの3nmプロセッサの開発にリソースを集中

一部で伝えられていたAppleのWi-Fiチップ開発の話ですが、中止となったという話が出てきています。

Ming-Chi Kuo氏によると、アップルは独自の Wi-Fi チップの開発を中止。iPhone 15のWi-Fi 6E チップの最大サプライヤーはBroadcomとなりそうです。

Appleが独自WI-Fiチップを開発していることで、Broadcomを含む関連サプライヤーの業績懸念が出ていましたが、Kuo氏の半導体業界調査ではAppleは独自のWi-Fiチップの開発をしばらく停止しているとのこと。

そして、Appleが開発していたのはWi-Fi専用チップであって、より設計が難しいWi-Fi+Bluetoothのコンボチップではなかったというのが重要な点で、従来、Apple製品ではコンボチップが採用されていることから、自社製コンボチップに置き換えを行う場合には、さらに難易度が高くなるとしています。

Appleは現在、世界最先端の3nmプロセッサが2023~2025年にスムーズに量産に入り、性能アップと消費電力向上が従来に比べて大幅に改善できるように、IC設計リソースの大半をプロセッサの開発に充てていて、この影響で戦略的価値の低いWi-Fiチップはもちろん、Apple独自の5Gベースバンドチップの量産も遅れています。Apple独自のWi-Fiチップの開発プライオリティは5Gベースバンドチップよりもさらに低いと考えられます。

今後数年は業界全体がWi-Fi 6E/7アップグレードと新しい業界標準に移行する時期ということもあり、Appleが自社製Wi-Fiチップを積極的に使用するのはリスクが高く、このため、Apple独自Wi-FiチップがBroadcomのWi-Fiチップビジネスに影響を与えることを当面心配する必要はなく、むしろ、BroadcomはASPの高い6E/7チップを販売できることで収益が上がると予想されています。

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