2024年第2四半期スマートフォングローバル市場は前年比6％の成長。Appleはマイナス1％。
前年同期比で6％成長は、過去3年で最大の前年比成長率となっています。
via:Market Pulse Early Look – Market Analysis and Insights, June 2024
Counterpoint Research HKによる2024年第2四半期スマートフォングローバル市場の調査結果によると、セルスルー(消費者への販売)は前年同期比6%の伸び。
この期間に大きく成長したのは欧州と中南米(LATAM)市場。
この地域では2023年よりも消費者心理が改善したため、二桁パーセント台の前年比成長。中国市場ではHuaweiが復活し、618商戦(中国大手ECサイトが開催する巨大なECセールイベント)が早期に開始されたこともあり、穏やかな回復。
カウンターポイント社リサーチディレクターTarun Pathak氏は、「…メーカー各社は需要の高まりに迅速に対応して製品ポートフォリオをリニューアルし、消費者の心をつかもうとしている。CMF（色・材質・仕上げの質感）、高解像度カメラ、5Gといった機能は低価格帯機種にどんどん入り込んでおり、これがさらに需要を喚起することになるだろう。そのため、この先の数四半期も良い状況が続き、2024年通年では 4%成長が見込めるのではないか。」と述べています。
シェアのトップ5は前の四半期から入れ替わりはありません。
AI機能に力を入れたGalaxy S24シリーズの売行好調。
Galaxy Aシリーズのモデルチェンジを早めに実施したことが奏功。
GenAI(生成AI)搭載Androidスマートフォンとしても売上首位。
次世代の折りたたみ型スマートフォンにおいてもGenAIを推して事業を展開する見込み。
Apple：
グローバル売上は横ばい。
欧州と中南米では前年比で大きく成長。
米国での買い替え率の低下と中国ではシェア低下。
618商戦期間中の値下げで売上は改善。
Xiaomi：
トップ5社の中で、第2四半期に最も大きい22%の成長。
Redmi 13とNote 13シリーズが人気。
ポートフォリオのスリム化が奏功して、シェアは前年より2%増加。
vivo：
中国とインドで第2四半期の首位。
市場平均を超えて成長。
OPPO：
高価格帯機種路線に転換しており、中～上価格帯により多くの製品を投入。
ただし、トップ5社の合計シェアは、第2四半期に前年比で低下していて、これはHuawei、HONOR、Motorola、Transsion group各社が急成長しているため。
Motorolaは複数地域で急成長していて、昨年より順位が2つ上がると共に、四半期としては同社として過去10年で最高のシェアとなっています。
これらを含むトップ10社の合計は、ほぼ90％に達していて、競争は激化しています。
今後のトレンドは、スマートフォングローバル市場における「ニューノーマル」に対応するかどうかがポイントになりそうです。
カウンターポイント社シニアアナリストAnkit Malhotra氏は：
と述べています。
しかしまあ、Appleは折りたたみ型スマートフォンもないし、生成AIも対応が遅れているのに、マイナス1％程度にとどまっているのはある意味すごいかも。
