RIAA、2019年の音楽市場動向を発表〜ストリーミングサービスは80%に達する勢いで成長
RIAAが、アメリカの音楽市場における2019年の収益傾向を発表しています。
ここ数年、ストリーミングサービスのユーザーが増える傾向が続いていましたが、2019年度はさらにその傾向が強くなっており、2019年には推定小売価格で13%増加し111億ドルになっています。
また、ストリーミングからの総収益は20%増加して88億ドル。
これは”レコーデッド・ミュージック”という形態の収益の80%近くを占めています。
2019年の合計サブスクリプション収益は68億ドルで、前年と比較して25%増。
米国で記録された音楽収益の61%を占めました。
逆にCDなどのフィジカル製品は全体の10%に急速に縮小しており、これは2009年の約1/6の規模です。
また、ダウンロード販売についても約1/4程度の規模に縮小。
これらの媒体を利用するユーザーは極端に少なくなり、そのほとんどがストリーミングサービスに移行しています。
RIAAのMitch Glazier チェアマン/CEOは、「今回のレポートは、クリエイターが向かう未来のビジョンを反映しているものとなっています。
しかし、それはまた、すべての音楽が適切に評価され、クリエーターが補償を受け取る健全な音楽コミュニティを確保するために、引き続き努力が必要なことを意味します。
我々は今日のデジタルサービスの全てが、音楽の価値を正しく認識しているようには考えていません。
音楽は、ディストリビューターに莫大な収入をもたらすテックプラットフォームの圧倒的な最大の魅力ですが、多くのケースで、クリエイターにとって適切な補償なしに起こなわれます。
テクノロジーパートナーは、ストリーム・リッピングやその他の著作権侵害行為を阻止するためにより多くのことを行うことで、アーティストの作品の保護と促進に専念する必要があります。 それには、盗難をやめ、音楽の真の価値を尊重するパートナーとして、音楽コミュニティとより生産的に作業するプラットフォームが必要です。」とし、今後もより健全な音楽市場の形成を目指すとしています。