AppleはMFi認証の暗号化でUSB-Cポートの速度制限を行うことはできないという指摘

今年のiPhone 15シリーズからUSB-Cポートになるのは間違いなさそうですが、それでもMFi認証で速度制限を行うかもという話が先月出ていました。

ですが、これをやると、EUのレギュレーション違反になるだろう、という指摘が出ています。

a close up of a laptop on a table

AppleがUSB-Cインターフェースを妥協した理由は、EUの規制にあることが分かっています。実はEUでは、携帯電話端末の技術仕様に、有線充電用のUSB-Cインターフェイスを搭載する必要があると定めています。充電電圧が5V以上、電流が3A以上の場合は、USB PDの仕様に従う必要がある。

EUは、急速充電の規格を調和させることで、メーカーごとに充電速度が不当に制限されることを防ぎ、どの互換充電器を使っても充電速度が同じになるようにすることを強調しています。

EUのレギュレーションにより、2024年以降にはUSB-Cポートを備えないスマートフォンは販売できなくなることもあり、今年のiPhone 15シリーズではLightningがUSB-Cポートに変わるのは、まず間違いないわけですが、USB-Cポートに変更したとしても、Appleは現在のLightningケーブルと同じようにMFi認証チップを入れるようだという話が出ていたのは先月2/14でした。

EUがUSB-Cポート必須のレギュレーションを決めたのは、メーカーごとに採用しているポートが異なり、各ポートごとにケーブルな充電器が製造され、廃棄物が増えてしまうことによるエネルギーロスを小さくする環境問題への対処という原則があります。

Appleとしては、USB-Cの転送速度をコントロールすることで、iPhone 15シリーズの各ラインナップの差別化を行い、適切な速度を提供するためにMFi認証アクセサリーを販売できるというメリットもあるので、引き続き、MFi認証プラットフォームを継続していきたいのかもですが、EUのレギュレーションに外れる仕様を実装するのは難しいと思われます。

EUの技術仕様(充電電圧が5V以上、電流が3A以上の場合は、USB PDの仕様に従う必要がある)があるため、おそらく、iPhone 15シリーズ以降はPower Delivery対応のアダプターやモバイルバッテリー、ハブなどでも一定の速度で、安定的に充電できるようになりそうです。

ということで、PD対応かどうか、はアクセサリーの購入基準で大事な仕様になってきそうですね。

それでも、MFi認証アクセサリーがゼロにはならないだろうけどなあ。




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