Apple、iCloudによるクラウドプラットフォーム独占を主張する反トラスト法集団訴訟に直面

今度はiCloudの独占についての反トラスト法集団訴訟が提起されました。


via:Apple Faces Antitrust Class Action Alleging iCloud Monopoly

先週金曜日、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提出された訴状によると、Apple社はiPhoneやiPadの特定のファイルの保存をiCloudプラットフォームに不必要に制限することで、クラウドサービスの「競争の場を不正に操作」している、という主張です。

この集団訴訟にはiCloudプランを購入し、過大請求された全米ユーザーとカリフォルニア州のサブクラスの合計数千万人規模の潜在的メンバーが含まれ、Appleは新たな反トラスト法集団訴訟に直面することになりました。

原告の主張では、「Apple社独自のクラウドプラットフォームであるiCloudだけが、アップル社の携帯電話やタブレットの一部のデータをホストすることができる。この恣意的な慣行は、アップルのモバイルデバイスとiCloudを「違法に『結びつける』」ものだ」としています。

そして、「この結果、AppleのiCloudは推定70%のシェアで市場を支配している」「アップルのデバイス所有者には5GBの無料iCloudストレージ容量が与えられているが、アップルのiCloudの収益が証明しているように、ほとんどのユーザーはストレージのニーズに対してこれでは不十分だと感じ、追加のiCloudストレージプランを購入している」と訴状では述べられています。

このiCloudの無料版は、2011年のWWDCでスティーブ・ジョブズによって導入されて以来、ストレージ容量は5GBに制限されたまま。

世の中のトレンドが動画や高解像度の静止画というファイルサイズが大きなものに移行し、iPhoneなどのAppleデバイスがそれを前提にハイスペックのApple Siliconを開発し、処理速度を向上させ、メモリー容量やSSD容量は大きくするんだけど、それらのデバイスをバックアップしたり、写真動画をバックアップする場所であるiCloudについては、無料利用できる容量は13年以上も変わらないんですよね。

もちろん、他のアルファベット社のグーグル社やマイクロソフト社などの大手テクノロジー企業や、ドロップボックス社を利用することができますが、訴状でも「写真のような制限のないデータを保存するために、異なるインターフェイスを持つ複数のクラウドアカウントを使いこなすことは、ユーザーにとって「魅力的でない選択肢」である」としています。

この手のクラスアクション(集団訴訟)はバタフライキーボードやバッテリーなどが過去ありましたが、残念ながら日本国内のユーザーは対象にはなりません。

ただ、これを機にiCloudのサービス内容が改善される可能性もあるので、一応、注目はしていきたいと思います。

それにしても、結局、Steve Jobsはいろんな意味で魅力的なサービスや製品を出してくれたけど、今は残念感が、、、、という方向の一例にしか過ぎないですね。

Steve Jobsは無くなる前に「Steve Jobsだったらどうするかなんて考えなくていい」と経営チームに伝えたそうだけど、Frog Designの頃からのささやかなAppleユーザーの一人としてはSteve JobsはAppleのDNAなので、今の経営陣には”Steve Jobsだったらどうするか”ということを考えてほしいものだと思います。

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