Appleの5Gモデムチップは”Qualcommより3年遅れている”とのこと

なので、もうあまり期待しない方がいいのかも。

Appleが開発を進めている5Gモデムチップですが、ここにきてQualcommよりも3年遅れているという話が出ています。

QualcommとAppleは、一時、特許訴訟で対立関係にあったこと、同時にAppleはiPhoneのコスト削減のために、自社開発のモデムの開発を行っていますが、当初の予定からは遅れることが数度ありました。

Appleの5Gモデムチップ開発プロジェクトはコードネーム「Sinope」と呼ばれ、2018年にスタート。

2019年にIntelから10億ドルで買収した関連特許(インフィニオンのベースバンドチップ)をベースにしていて、少なくとも2019年以降には数十億ドルを費やして開発を行っています。

Qualcommは、2024年にはAppleが自社モデムを採用すると予想していましたが、今年2023年9月にはAppleと2026年までモデムを提供する、という契約を締結。

WSJによると、Appleの5Gモデムチップ開発プロジェクトは”予想される技術的な課題から、おそらく予想外の経営上の問題に至るまで、複数の理由で遅延している。”と報道。

元アップル・ワイヤレス・ディレクターのジェイディープ・ラナデは、”Appleが地球上で最高のシリコンを作るからといって、モデムも作れると考えるのは馬鹿げている”とも話しています。

この「Sinope」プロジェクトの開発チームでは、責任者が変わったり、ワイヤレス技術の経歴をまったく持っていなかった人物が上級マネージャーになり、他のアップル幹部もワイヤレスに関する経験が不足していたため、厳しく非現実的な納期を設定していたそうです。

2022年後半にテストを開始した5Gモデムチップは、”iPhoneのワイヤレス速度をアンドロイドよりも遅くするほど貧弱なもの”と表現され、5Gモデムチップに詳しいとされる人物は、AppleのチップはQualcommよりも3年遅れている、とも表現しています。

2022年後半にテストされたプロトタイプは、iPhone SE 4だった可能性もあり、この報道が出た時は、iPhone SE 4には2024年にアップルのモデムが搭載されると予想されていたものの、現在ではそれも非現実的な期限となっているようです。

こうなると、Apple自社開発の5Gモデムチップは、早くても2026年。

現状のまま開発が滞れば、お蔵入りになる可能性もありそうに思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


Impact-Site-Verification: -1946568697