WordPress.comサービス運営のAutomatticがTumblrを買収

Verizon Mediaが、傘下のTumblrをAutomatticに売却する方向で合意に達したことをアナウンスしています。

売却額は公開されていませんが、「Verizon agrees to sell Tumblr to owner of WordPress – Axios」には、2000万ドルを下回る、あるいは、1000万ドルを下回るという話があります。

Tumblrは、ソーシャルブックマーク機能に優れるブログサービスで、2007年からサービスを開始し、簡単に共有できるブログサイトを開設できることからユーザーが増えました。

その後、米Yahooに11億ドルで買収され、さらにVerizon Mediaに所有権が移行しています。

今回、Tumblrを買収することになったAutomatticは、WordPress.comWooCommerceJetpackSimplenoteといった、主にWordPressを中心としたサービスを展開している会社です。

WordPress.comはWordPressをベースにしたSaaS

——(追記)——

WordPress.comとWordPress.orgは別物です

なお、今回の買収のニュースでは、AutomatticのメインサービスがWordPress.comというドメインであるためか、”Automattic=WordPressの所有者”ともとれる書き方が散見されていますが、これは正確ではないので注意が必要です。

WordPress自体はオープンソースで提供されており、商用非商用を問わず利用することが可能で、GNU General Public License (GPL) の下で配布されています。

公式サイトは「WordPress.org」で、ここからパッケージを自由にダウンロードして、自分が使っているサーバーにインストールして無料で使うことができます。

公式サイト:WordPress.orgではパッケージのダウンロード、ドキュメンテーションなどが公開されています

これはインストールの必要条件を満たしていれば、どの国のサーバーでも利用でき、さらに日本国内のレンタルサーバーでもWordPressを提供しているところは多く見られます。
レンタルサーバーがWordPressのインストールサービスも提供している場合、クリックひとつでWordPressはインストールして使い始めることができます。

Automatticが運営するWordPress.comは、このWordPressをベースにしたSaaS(Software as a Service)で、無料サービスを入り口として、より高度なアップグレードプランを有料で提供するサービスです。

パーソナル以上のプランでは広告が削除され、Jetpackの基本機能が付与。
プレミアム以上のプランではメール・ライブチャットサポート、無制限のプレミアムテーマの利用が可能になるなど、有料プランならではの付加価値が提供されています。

WordPressを初めて導入する場合、様々な箇所でうまくいかないことが発生することも多いため、すぐに問い合わせできるサポートが必要なのであれば、WordPress.comの有料プランを選ぶということも選択肢の一つとして有効だと思います。

今回のTumblr買収では、200人の開発チームもAutomatticに移行することになったため、今後、WordPress.comのサービスの拡充が徐々に進んでいくと思われます。



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