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AIエージェント内蔵のMac専用ブラウザ「Phi」の実力を探索[レビュー]

AIエージェントを内蔵したMac専用ブラウザ「Phi」。
気になったのでインストールして使ってみました。

基本はChromiumベースの普通のブラウザですが、アシスタントに名前を付けて会話しながらページを読ませたり、要約させたり、バックグラウンドでタスクを行えるというWebブラウザです。

こんな人におすすめ

  • ブラウザのAI機能を、自分のMacの中だけで完結させたい人
  • ネットワーク上の別MacでLM Studio・Ollamaを動かし、プライベートAI環境を組んでみたい人
  • 普段使いの主力AIはClaude・GPT・Geminiのままで、実験的なローカルAIの土台として触ってみたい人
  • 作業の種類ごとにクラウド/ローカルのAIを細かく振り分けたい人

Phi Browser | 公式サイト

SPEC

  • 対応OS:Apple Silicon Mac/macOS 14以降
  • エンジン:Chromium
  • 料金:現時点では無料(AI機能込み)
  • AIプロバイダー:OpenAI・Google・Anthropic・SpaceXAIほか(Phi Cloud経由)
  • ローカルAI:LM Studio・Ollama・OpenAI互換エンドポイントに接続可能

WebブラウザとしてChrome・Safariの代わりになるか

一般的なブラウザと同じようにデフォルトブラウザに設定することも、検索エンジンを変更することも可能。
拡張機能もChromeウェブストアからそのままインストールできます。今のところ、ベーシックな機能を確認したいと思っただけなので、まだChrome機能拡張は使っていません。

パスワード管理は自前のマネージャーではなく、「iCloudパスワード」か「1Passwordなど好きなアプリを使う」かを選ぶ形。

デベロッパーモードも用意されています。

普段づかいのブラウザとしての基本機能は一通り揃っているので、SafariやChromeから乗り換えても大きく困る場面は少なそうです。


AI機能を使うには、先に設定でオンに

AI機能はデフォルトではオフです。「設定→PhiとAI」でオンにする必要があります。「何これAI使えねーじゃん!」という人は以下の設定を確認してみてください。

オンにすると、チャットウインドウから「Browser Skills」という追加機能を閲覧・追加できるようになります。ページの技術構成を調べる、ページを平易に言い換える、動画の内容を要約するなど、あらかじめ用意されたスキルがあり。

Browser Skills 一覧(確認できた範囲)

スキル名 内容
Detect Page Tech Stack ページの技術スタックを検出
Explain Page Simply ページを平易な言葉で言い換え
Export ChatGPT Conversation ChatGPTの会話をエクスポート
Extract Action Items ページからアクションアイテムを抽出
Fact-Check Page ページの事実主張をファクトチェック
Reader Mode 広告・ナビゲーションを除いた読書モード
Save Page as PDF ページをPDFで保存
Save Page as Screenshot ページ全体をスクリーンショット保存
Show Page as Markdown ページ本文をMarkdownで表示
Show Page QR Code ページURLのQRコードを表示
Video Gist 動画の内容を要約

自動字幕起こしを試す>要改善、、、

「設定→ユーザー補助機能」には自動字幕起こしとリアルタイム翻訳があり。
字幕起こしで日本語を選ぶと、専用ファイルのダウンロードが始まります。(予告してよ、、、)

実際にWebページを表示してスピーチさせてみたのですが、英語の音声と日本語の音声で音量差が大きい。
例えば、固有名詞の英単語では英語音声が再生されて、その他の文章が日本語になります。(英語の人の声がでけーし、耳に近いよ!☹️)

まあ、実用的とは言えないほど違和感あり。この辺は改善を期待したいです。

含めて、何らかの不具合があれば、画面左下にあるフィードバックアイコンからレポートすることができます。

実験機能「プライベートAI」を作ってみる

プライベートAIは実験的機能として提供中。
使っているMacの中だけでAI処理を完結できる仕組み。有効化を進めると、必要な空き容量とメモリを自動でチェックしてくれます。

SPEC

  • 必要メモリ:16GB以上
  • 必要空き容量:152GB
  • インストールされたモデル:Gemma 4 E4B(IT, 4-bit)/BGE-M3(MLX 4-bit)

オンにするとインストールは自動で完了。
設定画面ではAIタスクごとに、Phi Cloud(クラウド側のAI)を使うかプライベートAI(ローカル側)を使うかを個別に選べます。デフォルトでは、Memoryと要約作業・接続済みデータの検索の2つがプライベートAI側に設定されていました。

AIはローカル環境でも選べるようになっていて、LM Studioにも対応しているようですが、当然ながら追加で起動させる必要がある=メモリを圧迫する、という理由からPhi内部で構築する方を選びました。

とはいえ、インストールされたGemma 4はLM Studioにもインストールしているので、一つのMacにモデルが重複していることになります。この辺、無駄と言えば無駄ですけどね。

PsiブラウザのAIの仕組みは主要AIへのルーティング

基本的に、最初はPhi Cloudが使えます。

このPhi Cloudは、単一のモデルではなく、Anthropic・OpenAI・Google・SpaceXAIのAPIへルーティングする仕組み。

この際にユーザーがログインして使うというわけではありません。なので、個人情報が渡ることもないですが(一応そのように書かれています)、各AIプロバイダーが提供しているログインユーザー向けのスキルや指示などは利用できません。

また「Phi Cloudに来たリクエストを、Anthropic・OpenAI・Google・SpaceXAIのどれに実際に振り分けるか」というのは公開されておらず、関連して表記されているのは以下の記述。

SPEC

利用可能なモデル群 OpenAI・Google・Anthropic・SpaceXAI(+一部オープンウェイトモデル)
モデル利用枠の調達元 Phinomenon社がOpenAIとOpenRouter経由で購入
リクエストの扱い Phinomenon社のアカウント経由で送信。内容は保持されない

Phi AIの性能はわざわざ選ぶほどではない

Phiブラウザ上でチャットを開き、実際に使ってみると、体感性能としては、数年前の御三家AIのモデルに近い内容とレスポンス。

質問をタイプしてから回答が出る時間も含めて、ああ、ちょっと前はこんな感じだったなあ、という感じです。

つまり、2026年9月レベルのClaude Sonnet 5には達していないし、OpusやFableには到底及ばない。日本語もぎこちない部分が見られます。どっちかというとApple Intelligenceっぽい。

なので、主力AIの代わりとしての役割ではないです。Google検索から使えるGeminiの方がレスポンスが早いし、日本語も違和感が少ない。

プライベートAI、これが本体。可能性アリアリです。

Phiブラウザは実験的な機能として使える「プライベートAI」。正直、Phiブラウザはこれが本体ですね。

「プライベートAI」であれば、外部に情報が漏れることはなく、自分のMacの中だけで完結できます。

オンデバイスのApple Foundation Modelも使えます

条件としては、Macに相応のメモリとSSD空き容量が必要。

Phiの中にGemma 4を入れるにしても作業メモリは増えるし、別にLM Studioを起動して連携させる場合でも、メモリは必要。

そう考えるとハードル高いのですが、実は「同じネットワーク上の別のMacでLM Studioなどを動かす」という素晴らしい解決策があります。

つまり、作業用のMacBookではPhiブラウザを使い、同じローカルネットワーク上の別のMacでLM Studioなどを立ち上げておいて連携させる。

実際に設定して動作確認するまでには至っていないけど、プライバシーポリシーでも明記されている機能です。

Sentinel can run models on the same Mac… and it works equally with LM Studio for MLX models or Ollama, whether those run on this Mac or on your own AI rig elsewhere on your network. As long as Phi can reach the endpoint, where the model lives is your choice.
Privacy Policy – Phinomenon

これが一番実用的な使い方だろうなあ。

あと、もう一つ。プライベートAIで便利なのは、作業ごとのAIの振り分け

この作業はこのAIで、というのが選べる。

なお、Phiブラウザを修了しても、メニューバーに「Phi Sentinel」が残ります。

この「Phi Sentinel」はブラウザを修了した後も常駐していて、バックグラウンド自動化の実行やプライベートAIのホストの可能性もあり。

先ほども「メモリ圧迫してるよ」というアラートあり。

確実にメモリは必要。16GBだと足りないことが多い。

これはプライベートAI用にダウンロードしたGemma 4 E4B(4-bit量子化でも数GB規模)がメモリに常駐していることもあるかも。なので、Mac単体でプライベートAIを活用するのは、なかなか大変。

ということで、これを含めて、Phiブラウザ+2台目Mac(LM Studio起動)という選択肢がよさそうです。単体Macで使うなら、24GBメモリ以上。16GBでは足りないす。

LLMに渡す情報は最小限にしたい・ゼロにしたいのであれば、Phiブラウザ導入はアリ寄りのアリ。

やや要注意なポイント

  • Phi Cloudの応答速度・精度は、2026年9月時点のClaude Sonnet 5やGemini・GPTには届かず、数年前のモデルに近い体感。日本語もややぎこちない
  • 各AIプロバイダーへのログインは行われないため、ログインユーザー向けの個別スキルや指示は使えない
  • プライベートAIをMac単体で快適に動かすには、24GB以上のメモリが欲しいところ
  • Phiブラウザを終了しても「Phi Sentinel」はメニューバーに常駐し続け、モデルをロードしたままメモリを圧迫することがある

Phi Browser | 公式サイト

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