Johns Hopkins大学の暗号化学教授:AppleがクライアントサイドのCSAMスキャニングツールをリリースすることに懸念を表明

Johns Hopkins大学で暗号化学を教えているMatthew Green氏が、AppleはクライアントサイドのCSAM(児童性的虐待のコンテンツ)スキャニングツールを明日にもリリースするとツイートしています。


この話は複数の独立した情報源から得た情報としていて、Matthew Green氏は続くツイートで、「AppleはあなたのiPhoneの写真をスキャンして、特定の知覚的ハッシュに一致する写真を探し、あまりにも多く出現した場合にはAppleのサーバーに報告することができるようになる」としていて、当初はクラウド保存されている写真のクライアントサイドのスキャンに使用されるようだが、最終的には、暗号化されたメッセージングシステムに監視機能を追加するための重要な要素になるかもしれないと懸念を表明しています。

Matthew Green氏は、暗号学を専攻する学生たちとともに、法執行機関がiPhoneに侵入できる可能性について研究を行っていて、Johns Hopkins大学とともにAppleと協力してメッセージのセキュリティバグを修正したこともある人物です。

近年において、Appleを含むGAFAなどのグローバル企業がCSAM撲滅の取り組みを行うことは重要なことですが、仮にiPhone内の写真のスキャンをユーザーに知らせずに行い、一方的な基準で当局に報告するようなシステムが運用されるということになると、これまでAppleが主張していたユーザー主体のセキュリティ・マターという観点からは離れるものになるように思います。

Green氏の情報通りであるならば、このスキャニングツールは近日中にリリースされるはずです。

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