Jony Ive、Appleでのコンサルタント契約が終了
iPhoneやMacなど、Appleの象徴的な製品のプロダクトデザインに関わっていたJony Ive氏が、コンサルタントからも外れることになったとThe New York Timesが伝えています。
Jony Ive氏はAppleにおいて20年以上の間、プロダクトデザインを行い、チーフ・デザイン・オフィサーとしてSteve Jobsとともに現在のiPhone、iPad、Macや、Apple Watchなどのデザインに広く関わりました。
The New York Timesの記事では、契約に詳しい2人の情報源によるとAppleとJony Ive氏との間のコンサルティング契約は終了し、現在はIve氏はアップルのコンサルタントという立場ではないことを明らかにしています。
Jony Ive氏もAppleも、契約を延長しないことで合意。
また、自分の会社のためにAppleの人材を何人か雇っていたのと同時に、Appleの幹部の中にはJony Ive氏の報酬について「不満を抱いていた」人がいたという話も出ています。
Jony Ive氏とAppleはコメントを拒否しています。
現在のAppleのデザインチームはアラン・ダイ(ヒューマンインターフェースデザイン担当副社長)とエヴァンス・ハンキー(インダストリアルデザイン担当副社長)。2人ともAppleでJony Ive氏のもとで長年働いてきた人物です。
Jony Ive氏のデザインの方向性はミニマリズム指向で、いずれの製品もより薄く、よりポート類を少なくすることで洗練された印象を構築。Steve Jobsからの全面的な信頼という言葉も手伝って
、Appleに欠かせない存在として認識されていたものの、ミニマルデザインにこだわりすぎてしまったからか、ある時期から機能性を損なう製品になってしまうことがありました。
その一つは、2015年のMacBookや2016年のMacBook Proで採用された、独自構造で薄さが売りの「バタフライキーボード」で、この初期タイプは埃の混入によるトラブルや打鍵感の硬さが報告されていて、アメリカでは昨年2021年に集団訴訟として認める判決も出ています。
Appleは、初期の「バタフライキーボード」に関する訴訟やユーザーの不満を汲み取った形で、4回にわたりアップデート。シリコンカバーを内包するなどで埃の侵入を抑える形で対応していましたが、2019年11月には新しいシザー構造のMagic Keyboardを搭載したMacBook Pro 16インチを発売し、以来、他のMacBookシリーズもMagic Keyboardに置き換わっています。
Ive氏がキーボードデザインの全てに関わっていたということではないですが、CDOとして製品作りの方向性を決定づける立場にあった事は確かです。
Jony Ive氏は、Apple退社後にApple Watchのデザインでも協業したMark Newsonとともに、デザインファーム「LoveFrom」を立ち上げていて、Ferrariのデザインも行っている様子。
僕が好きだったのは「iPod classic 160 GB (Late 2009)」の頃。
今でも売ってしまったことを後悔してるんですよねえ、、、。