💬とりあえず、MODの事例を放置しておくことはできないので表明した、というのが見方かな、と。所感続き↓
「Ray-Ban MetaのプライバシーLEDをDIY改造–静かに拡散しているMODをどう考えるか」で取り上げたプライバシーLED無効化の動き。これに対して、Metaが対応策を表明しました。

Metaが7/7に発表した対策のポイント

- 撮影中に点灯・点滅する「Capture LED」にはオフスイッチがない仕様
- 第2世代以降のグラスは、以前からLEDをテープなどで覆うとカメラが自動的に無効化される
- 今回のアップデートで、LEDを物理的に破壊・改造した場合も検知してカメラを無効化する仕様に強化
- アップデートは任意ではなく必須(ロールアウト済み)
- LED改造サービスを宣伝する広告・投稿・マーケットプレイス出品は削除、該当アカウントは停止対象
- 改造サービスを販売する個人・企業に対しては、プラットフォームの内外を問わず法的措置を講じるとしている
— ソース:① via Meta公式FAQ(2026/7/7)
Metaの説明する仕組み
Metaによれば、Capture LEDは写真撮影時は一瞬、動画撮影中は録画している間ずっと点滅し続ける仕様。以前から、LEDをテープなどで覆うと撮影ができなくなる保護機能が第2世代グラスに搭載されていました。
今回、FAQで表明された機能は、覆う(cover)だけでなく、LED自体を物理的に破壊・改造(配線の切断やはんだ除去など)した場合にも、それを検知しカメラを無効化する仕組みです。検知に使うセンサー方式などの技術的な詳細は公表されていません。
CONFIRMED — ソース:① via Meta公式FAQ(2026/7/7)
- Capture LEDにオフスイッチはなく、撮影中は常に点灯・点滅する
- LEDの遮蔽・物理破壊のいずれを検知してもカメラが無効化される
- 改造サービスの広告・出品削除、アカウント停止、法的措置を実施すると説明
その有効性は?各所からは早くも疑問の声
この対策が打ち出された直接のきっかけは、Bong Kimという人物が$60でLEDの配線を切断し、外見はそのままにLEDだけを恒久的に無効化する改造サービスを提供していたことでした。この改造自体は本格的なもので、Metaもテープでの遮蔽を超えた「物理的な破壊・改造」への対応を認めています。
REPORTED — ソース:① via Tom’s Guide(2026/7/8)、② via MediaNama(2026/7/8)
- Tom’s Guideの記者がGoogle Gemini/AI Overviewsに回避方法を尋ねたところ、内部に偽のLEDを仕込むといった具体的なバイパス手法が提示されたと報告(Meta一次情報ではない)
- この検知機能自体が存在するのは第2世代以降のみで、2025年出荷分だけで700万台超とされる第1世代グラスは対象外との指摘
- MediaNamaの取材では、Amazonインドで「隠し撮り向け」を謳うLED遮蔽ステッカーが依然として販売されており、第2世代機でこれが検知をすり抜けるかどうかについてMetaは検証結果を公表していないとの報道
- LEDの点滅自体が周囲の人への「通知」として機能しているかについては、2021年のRay-Ban Stories発売時からアイルランド・イタリア当局が疑問視しており、Metaは実地試験データを示していないとの指摘
今回の対策は、あくまで「装着者がLEDを不正に無効化して隠し撮りする」パターンへの対処。LEDが正常に点滅している状態での隠し撮り被害(許可なく撮影されSNSに投稿されるケースなど)そのものには踏み込んでいない、という指摘もあります。
💬 軽めインプレ所感
「壊したら映らない」までいけば結構強い対策だと思う。ただ、Geminiに聞いたらバイパス方法が出てきた、という時点で有効性は疑問ですね。
そして、そもそも第1世代は対象外で、しかも遮蔽ステッカーがAmazonで普通に「隠し撮り向け」として売られている現状。LEDの点滅は装着者本人のためではなく、周囲にいる人への配慮のための仕組みのはずです。ここを塞がない限り、守られるかどうかは「たまたま新しい世代のグラスを着けている人の近くにいたか」で決まってしまう。旧世代を着けている人の周りにいる人は、これまで通り無防備なままです。
正直なところ、ライトの点滅以外に「今、撮ってます」を周囲へ伝える有効な手段はほぼ無いのでは。撮影時に音を鳴らす案も考えられるけど、ピロピロ鳴るメガネなんて誰も欲しがらないでしょう。
さらに根源的な話をすると、LEDが正常に点滅していても、それが正当な撮影なのか盗撮目的なのかをMetaが判定する手段は存在しません。
合法的に使っているフリをしながら違法な撮影をする人を技術で見分ける方法は、そもそも無い。今回のアップデートはこの領域には一切届いていないし、届きようがない、というのが実情です。
法的措置も含めて強気の発表ではあるものの、実際に訴えられたり、アカウントを止められたという具体的な報告はまだ見当たりません。スマートグラス先行メーカーのMetaも勢いはあるものの、プライバシー対策では苦しそうに思えるなあ。といって、来年発売を目指してるAppleスマートグラス製品が有利になるとも考えられず。
- Meta Newsroom — Meta’s AI Glasses: Your Questions Answered
- 404 Media — A $60 Mod to Meta’s Ray-Bans Disables Its Privacy-Protecting Recording Light
- Tom’s Guide — Google AI just proved Meta can’t fix smart glasses privacy
- MediaNama — Meta tightens AI glasses security as questions over bystander privacy persist







