Apple CarEVカー

Jony IveのLoveFromがデザインしたFerrari EV「Luce」はProject Titanの終着駅に見える

なんていうか。ここでは基本的に自分がポジティブに捉えられるものをピックアップするようにしているのですが、この2027 Ferrari Luceは控えめに言っても微妙。

しかしながら、長年、Appleデザインの重要なキーパーソンだったJony IveがApple退社後に作った「LoveFrom」の初の完全な自動車デザインということで、一応、押さえておきます。

ABOUT — Ferrari Luce

  • メーカー:Ferrari(モデルコード:F222)
  • デザイン:Centro Stile Ferrari × LoveFrom(Jony Ive、Marc Newson)
  • ボディ:4ドア5シートセダン
  • パワートレイン:4モーターAWD、最大1,113hp
  • バッテリー:122kWh NMC(SK On製)
  • 0-100km/h:2.5秒
  • 航続距離:約530km(WLTP)
  • 急速充電:350kW対応
  • 価格:€550,000〜(約8,800万円〜)
  • 生産開始:2026年末予定
  • 米国投入:2027年Q2予定

フェラーリがJony Iveを起用した理由

Ferrariが初のEVのデザインパートナーとして、元AppleチーフデザイナーのJony IveとMarc NewsonのクリエイティブコレクティブLoveFromを起用。外装・内装・UIインターフェース、すべてがLoveFromの手によるものです。

協業期間は5年。「Luce(ルーチェ)」という名前はイタリア語で「光・照明」を意味し、フェラーリのEV時代を告げる新命名戦略の第一号として位置づけられています。

好きか嫌いかは置いとくとして、インテリアに関しては確かにIveらしさを感じる部分はあり。
物理ボタン・ダイヤル・トグルスイッチを使って、大型タッチスクリーンには頼らない設計でありながら、Apple Watch風クラウン、iPadを思わせるUIパネル、Gorilla Glassの採用。キャンセルされたApple Car「Project Titan」のDNA的なものが、ここに終着したと言う人もいて、それはそれで説得力あり。

ステアリングホイールは100%リサイクルアルミニウムから削り出した3スポーク。機械式時計も装備。細部への執着はIveらしいデザインともいえます。


「フェラーリのロゴを外したら何の車か」問題

でも、この車はフェラーリ。なんですよね。100歩譲って、インテリアは許容するとしてもエクステリアはどうでしょうか。

「なめらかで連続した」「シェルのような形状」「フローティングするフロント・リアウィング」──公式のコピーはそう謳っているが、なんというかラインを極限まで削ぎ落とした、Iveお得意のミニマリズムをそのままクルマに適用したデザインともいえます。

4ドア5シートというパッケージ自体は、フェラーリが今後EVで生き残るための現実的な最適解かも。SUVのPurosangueを出した時点で、「スポーツカーしか作らない」という縛りはすでになくなっているともいえます。

ただ、ロゴを外したときに「これはフェラーリだ」と言える人が何人いるかな?と考えた時にデザイン言語として最適解だったのかというのは疑問。ブランドのアイデンティティとデザインが乖離したとき、残るのはバッジだけになるわけで、そこが一番の違和感だと思います。

💬 軽めインプレ所感

Jony Iveデザインが最高に好きな人であれば欲しいと思うかもしれませんね。でも、Ferrari好きな人が選ぶかどうか、と考えた時にはどんなもんでしょう。ロゴ以外はFerrari感ゼロ。かろうじて、ヌメヌメ感はFerrariのDNAを感じますが。

そして、Appleが取り組んでいた「Project Titan」はもう開発中止になったけど、この車のロゴをAppleにすれば、それなりに納得感も出てきます。

だからこそ、これはFerrariには見えないし、今までのFerrariデザインが好きだった人の抵抗感が大きく伝えられているのも納得できます。

FerrariはFerrariデザインであることが、とても重要。そのエクステリアを保ちつつ、インテリアはJoby Iveがデザインすることが正解だったんじゃないかなーと思います。

逆にJoby Iveの立場で考えると、Project Titanを違うメーカー(しかも、Ferrari)で形にした、という達成感もあるのかもしれません。(あくまでも想像)

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