Kuo氏:Appleの関税リスクが大幅にエスカレートする可能性が出てきている

トランプ関税でAppleの業績への懸念から、株価が低迷し、その後、関税猶予期間が発表されてから持ち直しているのですが、どうもまだ不透明な状況が続きそうです。


China to retaliate against nations that work with U.S. to isolate Beijing

直訳で「中国は、米国の北京孤立化の呼びかけに従う国々に対して報復を誓う」というCNBCの記事では、”中国は自国の利益を損なう形で米国と協力する国に対して報復すると警告”していると伝えています。

この記事を受けて、アナリストのMing-Chi Kuo氏の見解は以下の通り。

Appleにとっての関税リスクが大幅にエスカレートする可能性は以下の要因が挙げられています。

1.CNBCが報じた中国商務省の公式声明は、米政府が関税交渉を利用して米国のパートナーに圧力をかけ、対中貿易を制限させる計画が進行中である可能性が高いことを示している。

2.このような「対中貿易の制限」が、他国に対して中国製品への関税引き上げを促すことを含むものであれば、アップルにとっての潜在的なリスクは急激に高まるだろう。

3.米国だけが中国からの輸入品に高い関税を課すのであれば、リスクは管理可能である。しかし、他の国も中国製品への関税を引き上げれば、アップルは米国以外の市場の需要を満たすために、中国以外のiPhone生産ラインをさらに設立する必要があり、アップルにとっての関税リスクは計り知れないものとなり、まったく制御できなくなる。

米国のパートナー国としては、同盟国である日本もその中に入るだろうし、日本と米国の関税交渉の条件の中に、日本と中国との取引についての言及があるのかどうかは不明ですが、十分にあり得る話と思えてしまうことが心配です。

幸か不幸か、日本国内では食料品の物価が高騰している上に、中流以下の庶民の収入は変わらない状態が続いているので、普通に考えると対中国への関税引き上げは政府も簡単には飲めないと思うのですが、古い考え方しかできていない人が多い今の政府では、米国に対してうまいディールは提案できなさそう。物価上昇を継続したいから、米国の要求をしかたなく受け入れた的なアピールをする可能性までありそう。

AAPL $193.16(▼1.94%)Apple | Google Finance

とりあえず、ドル円為替が数年前のレベルになってきてるので、関税の影響がなければ、Apple製品も買いやすい価格になってくるかも。でも、そううまくいくかなあ。

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