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💬 クラシックカーの第3のカテゴリ–Vintage ModernのModern Classic

クラシックカーを「直す」のをやめて、「作り直す」ことにしたというVintage Modern。

アトランタ拠点のVintage Modern(旧Vintage Broncos)が手掛ける「Modern Classic」は、レストアでもなく、restomodでもありません。クラシックなシルエットを継承しながら、シャーシから現代設計で一から作られた、別物に仕上がってます。

ABOUT

  • メーカー:Vintage Modern, Inc.(アトランタ)/旧称:Vintage Broncos
  • カテゴリ:Modern Classic(レストア・restomodとは別の第3カテゴリ)
  • ベース:現行Fordシャーシ+アメリカ製スチールボディパネル
  • 製作時間:1台あたり900時間超(手作業)
  • 価格帯:$200,000〜$300,000+
  • 安全装備:エアバッグ×6、ABS、トラクションコントロール、クランプルゾーン、衝突警告・自動緊急ブレーキ、バックカメラ(FMVSS準拠・クラッシュテスト済み)
  • 快適装備:12インチタッチスクリーン、Apple CarPlay / Android Auto、デュアルゾーン空調
  • 保証:3年/36,000マイル+72時間以内無償出張サービス
  • Ford社とは無関係(公式ページに明記)

曰く、「現代の車はラインが多すぎる」

Vintage Modernのデザインの出発点は、形の比率——プロポーション——。

多くの名作クラシックSUVが持つ、箱型でまっすぐ上に伸びた姿勢。その「形の本質」から設計を積み上げる、という思想です。

現代の車が「グリルが多すぎる、ラインが多すぎる」方向に向かうのに対して、Vintage Modernが選んだのはその逆。
クリーンなジオメトリ、シンメトリー、素材の正直さ。クラシックカーのデザイン言語をそのまま模倣するのではなく、なぜあの時代の車が美しく見えるのかという本質だけを抽出しています。この辺は好きじゃないとできません。

ボディパネルはアメリカ製のリアルスチール。プレミアムレザー。露出した質感。「1970年代に見える」のは、当時を再現しているからではなく、当時と同じ設計判断をしているから、という表現も、こだわりを感じるところ。

モダンテクノロジーを「隠す」設計

インテリアには12インチタッチスクリーン、Apple CarPlay、デュアルゾーン空調といった、モダンテクノロジーが入っています。ただ、新しい技術が「後付けされた感」を出さないことが、この車の設計上のポイント。

エアバッグ6個、クランプルゾーン、サイドインパクトビームも、外観には一切出てきません。安全機能が「存在しないように見える」こと自体がデザインの要件になっています。

機能を詰め込んだ上で、それを見せない。この種の抑制は、プロダクトデザインの中でも、かなり難しいですよね。

50年前の設計を、どんなにお金をかけても「現代車」にはできない

Vintage Modernはもともと、高品質なrestomodを作っていた会社。ところが何年も作り続けて、何百時間もテストして、ある事実にぶつかった、と言います。

Vintage Modern

50年前のシャーシを使っている限り、ステアリングは現代車には及ばない。ブレーキも、フレームの剛性も。どんなにお金と職人技を投入しても、スタート地点が古ければ限界がある。エアバッグはそもそも、そのために設計されていない構造には載せられない。

だからrestomodをやめて、シャーシから設計し直すことに。これがModern Classicの出発点となっています。

顧客の半数が子育て中の女性、というのがおもしろい

この無骨なデザインだけど、250人以上の顧客の中で、なんと50%が子育て中の女性。

Mark WahlbergやLeBron Jamesが乗っている、というブランディングよりも、刺さる話じゃないでしょうか。「かっこいいから乗りたいけど、家族を乗せるには怖い」という旧車の最大の矛盾を解消したという評価と言えます。

💬 軽めインプレ所感

昔のFord社のデザインは、本当に美しくて、見ているだけでも癒されるデザインの一つ。

大好きな映画の一つでもある、イーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」(2008年)で出てきた「1972 Ford Gran Torino Sport」のデザインも惚れ惚れします。

こういうデザインの力って、なんだろうな。昔のMacintoshにも通じる何か。Harleyとかにも通じる何か。

Vintage Modernも素晴らしい設計思想。おそらく、この辺のカーデザインには愛情とこだわりが相当にあるんだと思います。
設計する人が成熟していないと、デザインに承認欲求が出ちゃうことがあるけど、一眼見ただけで愛情しか感じない。

モノづくりの姿勢としても学ぶところは多いです。

  1. 1 Vintage Modern
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