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YouTubeチャンネル「DirectorFeng」が256GBチップを取り外して1TBチップに換装し、macOSの認識・動作確認まで完了させた動画を公開。まとめてみました。
⚠️ MacBook NeoのSSDは基板に半田付けされた単一チップ構成で、Appleは公式に1TBモデルを用意していません。この改造を行うと保証が失われ、故障しても修理できなくなる可能性があります。この記事は改造を推奨するものではなく、技術的な興味・事例紹介としてお読みください。

要点まとめ
- MacBook NeoのSSDは基板に半田付けされた単一チップ構成(公式での換装・増設は非対応)
- 裏蓋は吸盤で持ち上げてピックを差し込む方式。内部へのアクセスは星型(トルクス系)ドライバーが必要
- 既存の256GBチップをヒートガンで加熱・取り外し、パッド処理(クリーニング)を実施
- 1TBチップを搭載後、精密無鉛リフロー炉(ZB3530HL)で100℃・約40分焼成して固定
- 換装後にDFUモードでmacOSを再インストールし、967.14GB(約1TB)として認識を確認
- 認識確認後、SSDチップ周辺にBGAアンダーフィル(接着剤)を追加注入して固定を強化
- CPUのサーマルグリスも再塗布して組み立て完了
- 換装後のSSD読み書き速度は約1,600 MB/sで、換装前(約1,500 MB/s)からわずかに向上
換装工程の詳細

裏蓋の開封とマザーボードへのアクセス
裏蓋は8点のペンタローブ・ネジ止め固定で、吸盤で表面を持ち上げながらピックを縁に沿って差し込んで開けています。
マザーボードはネジ止めで固定されており(iFixit分解記事では計18本と報告)、細長いリニア基板として独立したモジュール構成になっています。MacBook Neoの分解性については、別記事(iFixit分解レポート)でも詳しく取り上げています。
MacBook Neo、iFixitが「14年で最も修理しやすいMacBook」と評価──バッテリーがネジ止めに戻ってる朗報
既存SSDの取り外しとパッド処理

MacBook NeoのSSDチップは基板に半田付けで固定されています。

取り外し時にはヒートガンで加熱して半田を溶かし、チップを慎重に剥離。
取り外し後は、基板上に残った半田カス・フラックスをクリーニングして、新しいチップを載せるためのパッド処理(ランドの整面)を行なっています。
1TBチップの搭載とリフロー
処理済みのパッドに1TBストレージチップを位置合わせして載せ、精密無鉛リフロー炉(ZB3530HL)に投入します。
設定温度は100℃、焼成時間は約40分です。リフロー後、チップの実装状態を目視で確認。
macOSの再インストールと動作確認
ストレージ換装後はmacOSが存在しない状態のため、DFUモードでmacOSを再インストールします。

インストール完了後、ストレージ容量は967.14GB(約1TB)として正常に認識されました。Appleが公式に提供していない1TBモデルを、換装によって実現した形です。
BGAアンダーフィルの注入とCPUグリス再塗布
システムがSSDを認識し、動作を確認した後、再び開封して、SSDチップの周囲にBGAアンダーフィル(エポキシ系接着剤)を注入。物理的な固定を補強します。
あわせてA18 ProチップのサーマルグリスをCPUに再塗布し、熱伝導性を確保したうえで組み立てを完了しています。
換装前後のベンチマーク比較
| 項目 | 換装前(256GB) | 換装後(1TB) |
|---|---|---|
| 容量(macOS認識値) | 約 256 GB | 967.14 GB |
| 読み取り速度 | 約 1,500 MB/s | 約 1,600 MB/s |
| 書き込み速度 | 約 1,500 MB/s | 約 1,600 MB/s |

💬 軽く所感
分解修理で実績のあるiFixitが「14年で最も修理しやすいMacBook」と評価したMacBook Neoですが、SSD換装となるとBGAリワーク・リフロー炉・DFUでのOS再インストールまで必要になります。
一般ユーザーが気軽に行える作業ではありませんが、現状のマザーボード構成でも技術的には1TB SSDの換装が行えることが確認されたのは興味深いです。
将来のモデルでストレージ容量を増やすことはApple次第。Appleが仕様変更オーダーすれば、すぐにできそうです。
さらに、スピーカー筐体に空きスペースがあることも動画内で指摘されていて、全体の内部構造としては、長く採用できて拡張余地を残したデザインになっていますね。
まあ、MacBook Airよりもお買い得に感じるような仕様にはしないと思いますけど。