Apple Car開発チームからの離脱者が止まらない。自律走行車の開発において、重要な技術を担当していた3人のエンジニアが退社。
今年に入ってから、Apple Car開発チームのトップマネージャーが6人も辞めているわけですが、離脱はマネージャーにとどまらない様子。
BloombergのMark Gurman氏によると、さらに3人のエンジニアが退社しました。
自律走行車が道路上の位置を把握するために使用する技術であるレーダーセンサーを担当していたチーフエンジニアを自認するエリック・ロジャースが、エアタクシーのJoby Aviationに移籍。
Joby Aviationのエレクトリック・エアリアル・ライドシェアリングのプロトタイプバッテリーエンジニアのアレックス・クララブトとパワーエレクトロニクスエンジニアのスティーブン・スピテリも退社。Archer Aviationに移籍し、Appleの自動車担当役員だったマイケル・シュヴァイクチュと合流したそうです。
Apple Car開発チームの責任者や重要技術のメンバーが次々と離脱している理由を考えてみたのですが、1)完全な自動運転機能にフォーカスしたプロジェクトを進めていて、早ければ2025年にも発表するという野心的なロードマップは達成できない、と考えたのか、あるいは、2)Appleでの待遇に不満があったのか、あるいは、3)移籍先に大きな魅力があったのか、のどれかでしょうか。
あるいは複合的な理由なのかもしれません。
Appleの会社規模の大きさを考えれば、2)は無さそうで、1)+3)あたりなのかなとも思います。
ちなみに、Archer AviationのMakerは、既に今年6月に発表されていて、さらに大型のモデルの認証取得を目指したもの。
絵に描いた餅ではなく、実用化に向けて、既にかなりのプロセスが進んでいることは間違いなく事実です。
こちらは航空機ベースですが、自律走行というカテゴリーではApple Carと被る部分もあり、長距離を移動することが多い北米では自動車よりも需要がありそう。
少なくとも、今回の3人のエンジニアの離脱で、Apple Carの「Project Titan」は、さらに雲行きが怪しくなってきたような感じはあります。