「Apple Car」カテゴリーアーカイブ

AppleのEV開発「Project Titan」は正式に中止になった件につきまして

AppleのEV開発「Project Titan」は正式に中止になりました。

アップル、EV開発計画を白紙に-10年がかりのプロジェクト断念 – Bloomberg
EVよりAI、決断下したアップル-経営資源集中し巻き返し図る – Bloomberg


image via:Vanarama Tech Cars Interior

Appleの電気自動車については、ここ数年、チームのコアメンバーが退職して、競合EVメーカーに移籍したり、チーム内を再編成したり、責任者を変えたり、その度にロードマップが変わったりということが常に起こっていて、成果が出ていない様子がずっと続いていたので、今更感があります。

それにしても、直近の販売想定価格は10万ドル(約1510万円)?

そんなの誰も買わないわw。とは言わないけど、コンシューマー層のほとんどの人は買えない。もちろん、1500万円を使える人はいるけど(普通の自動車メーカーで5年後の残価率60%程度ある車なら残価設定タイプで月額10万円あたり)、そういう人は、自動車製造メーカーとして実績のある別のメーカーのEVを選ぶと思うので、中止で正解でしょう。

本体価格の他にApple Care+が必要(なくらい傷つきやすいボディ)にして、専用クロスは10万円デスとかやりそうだし。

仮に、いますぐに発売できたとしてもEVのトレンドとしては周回遅れだから、ビジネス的に得られるものは少ないだろうし。

開発チームのメンバーとしては、モチベーションの維持が難しい状態が続くよりはいいのかなとも思います。

そして、ほとんどのメンバーは生成AI開発チームに再編成されるようです。

生成AIも周回遅れになりそうだから、本気で注力した方がいいと思うんだけど、遅れを取り戻せるのかなあ。

Appleの自動車プロジェクト「Project Titan」は終了?重要スタッフが相次いてRivian社に移籍

iPhoneなどの製品やAppleの電気自動車プロジェクト「Project Titan」にも在籍していたDJ Novotney氏が、Rivian社に移籍。

via:Apple Home Devices, Car Veteran Exits for Top Rivian Product Role – Bloomberg

DJ Novotney氏は、Appleに約25年間在籍し、ハードウェア・エンジニアリング担当副社長としてiPod、iPhone、Apple Watchなど複数の世代を手がけ、電気自動車プロジェクト「Project Titan」にも属していたことがあり、直近には「ロボット工学や人工知能の分野を含む、将来の家庭用デバイス」の開発を担当する上級幹部職に就いていました。

移籍したRivian社は、2009年に設立されたアメリカの電気自動車メーカー。

今月初めには、Appleでプロダクト・モビリティ・オートサービス部門の責任者であったJonas Reinke氏が退職し、Rivian社の製品管理担当副社長に就任していて、Appleは電気自動車開発において、重要なポジションにいた二人が相次いで競合する他のメーカーに移籍したことになります。

Novotney氏はリビアンの車両プログラム担当上級副社長に就任し、これはRJ・スカリンジCEOに直属するポジションになります。

Novotney氏は金曜日に発表したメモの中で、次のように述べています:

iPod、iPhone、iPad、Watch、その他多くの製品を開発した多くの素晴らしいチームの一員になれたことは、本当に幸運でした。アップルは私の人生でしたが、今こそ私は次のステップに進み、新たな製品を世に送り出す手助けをする時です。

さまざまな噂が先行していたAppleの電気自動車プロジェクト「Project Titan」は、ここ数年は開発の停滞や、スタッフの入れ替え、機能の縮小が伝えられるなど芳しくない噂が多くなっていました。

「Project Titan」に関わっていた主要スタッフが「ロボット工学や人工知能の分野を含む、将来の家庭用デバイス」部門に異動になった時点で、Apple社内でも自動車開発はもう難しいということが共通認識なのかなと思うんですが、どうでしょうかねえ、、。

Apple Carは動きなし。「買収がなければ、数年以内の量産はない」

Vision Proは正式に発表されたけど、同じように何年も噂されていたApple Carについてはなくなるかもしれません。

アップル・カーの開発は現在、まったく見通しが立っていないようだ。アップルが買収戦略をとって自動車市場に参入しなければ、アップル・カーが今後数年以内に量産化されることはないだろう。

Apple Carがどうなるのかは、まだわかりませんが、去年あたりからVision Proの開発には総動員で取り組んでいたという話も出ていたので、Apple Carの開発チームも同じような影響を受けていた可能性もあります。

Appleとしては、Vision Proの方が優先度は上だろうし、これまで何年も取り組みながらも目立つ成果がなく、他のメーカーに何周も遅れている状況なのであれば、開発プロジェクトをクローズすることもあり得そうです。

img via:Vanarama  こういうのを期待していたけど難しいかも。

Appleのメインの稼ぎ頭であるiPhone分野の最新機種iPhone 15シリーズにしても、加熱問題、チタニウムの耐久性問題、純正ケースの設計の甘さなど、Appleの開発チーム大丈夫?と思う話が出てきているわけで、さらに人命に関わる安全性が必須の自動車開発を行うのは難しいのではと思います。

とはいえ、Appleは常に予想を超える何かを生み出してくれるので、ほんの少しだけ期待していこうと思います。

AppleのMRヘッドセット、EVカーは現実的な路線に変更。EVカーは2026年に。

MRヘッドセットは朗報かも。EVカーはどうかなあ。

Appleが再び延期したとサプライヤー情報が出ていたmixed reality headset製品、そして、長らく噂が先行していたEVカーですが、今度は現実的な仕様での開発路線になったという話が出ています。


Mark Gurman氏によると、

まずは、近日発売予定の複合現実型ヘッドセットから見ていきましょう。高解像度ディスプレイ、複数の外部カメラ、「xrOS」と呼ばれる新しいバージョンのiOSなど、このデバイスが先進的であることは間違いないだろう。その洗練されたデザインと強力なプロセッサは、Meta Platforms Inc.やSony Group Corp.の製品よりも優れているはずです。

しかし、業界の聖杯である真のAR(拡張現実)を実現することはできません。夢は、現実世界の体験にデータやビジュアルを加えることができ、しかも不便であったり、過度に気を取られたりすることのない、軽量のメガネを手に入れることである。今のところ、その技術はまだ存在していません。

このため、Appleは拡張現実と仮想現実の両方を融合させた複合現実を提供するヘッドセットを発売する予定。中心となるのはVRシステムですが、カメラを使って擬似的な拡張現実体験を作り出すというもの。

現在利用できる現実的な技術ということで考えれば、来年登場する製品のフォームファクターはヘッドセットであって、メガネというのはまず無さそうです。

外装はAppleらしいクオリティと質感になるわけで、結構魅力的かもしれません。個人的には傷がつきやすいアルミニウム外装はやめて欲しいけど、Appleは好んで使いそうな気がします。

夢のようなARメガネの開発を延期して、現実的な技術でヘッドセット製品を出すという方向に変わったのは、AppleにとってもARMR市場にとっても良い選択のように見えます。

次にEVカーについて。


同じようなシナリオが、Appleの車でも展開されています。2010年代初頭にAppleが自動車の製造に着手したとき、自律性は主要な優先事項ではありませんでした。同社は、デザイン、バッテリー技術、ハードウェアとソフトウェアの統合、高級素材などで、デトロイトやテスラ社にどう対抗するかに重点を置いていた。

しかし、開発が始まって数年後、Appleの幹部は、自動車を発売する価値を高めるには明確な差別化要因が必要だと判断しました。それが「自律性」です。Appleはすぐに、ペダルもハンドルもない完全な自動運転機能を搭載した車を発売することに執着するようになりました。

「自律性」というのは、自動運転技術のことで、目標を設定したら自動的にその場所までたどり着くことができる機能。

Appleは、この自動運転技術を実現するために、かなりの人数の責任者の交代、レイオフ、プロジェクトのリセットを行ってきました(詳細はApple Car関連からどうぞ)が、ここにきて完全な自律走行車を発売する計画を棚上げにし、その代わりにハンドルとペダルが付いたEVカーを開発することにしたという話です。

自動運転に関しては、一般道ではなく、高速道での走行に特化したもの。

ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)といったレーダー追尾して加速減速を適時行うタイプの自動運転技術は、すでに日本のメーカーも欧州のメーカーも含めて出ていることから、これも現実路線ということになります。

iPhoneやApple Watchを含む他のApple製品とのシームレスな連携機能が搭載されるでしょうし、このEVカーの売りは、その連携性とデザインということになりそうです。当然ながら、Apple Watchと連携するスマートキー、iPhoneを接続してマップでのナビゲーション、「探す」などの機能は普通に便利なことは想像できますし、これ以上の何かを期待したいとも思います。

そして、AppleはこのEVカーを2026年に10万ドルで販売したいと考えているようです。

10万ドルということになると、本日現在の為替相場で1360万円。プラス消費税という感じでしょうか。

まさか車の外装をアルミで作ったり、フロントガラスがゴリラガラスであったりはしないですよね、、、?けど、Apple Care+ for Carはあるかもしれません。2年以内に80%を下回るバッテリー交換が無料になって100万円くらいとか。オプションでAppleコーティングというのもできるか。書いていたら、なんだか、あまりいい予感がしないのはなぜ。




Apple Carの8年はプレゼンに追われ、今年もスタッフが退社。Tim Cook CEOも乗り気ではない様子です、、、

Appleが開発しているという噂のApple Car「Project Titan」。

昨年にはプロジェクトの責任者が次から次へと変わったり、主要な技術者が退社するというニュースが複数伝えられ、今年初めには韓国において複数の部品メーカーと面談し、今年2022年には本格的な開発を開始するという話も出ていましたが、この8年間の開発の内幕をThe Infomationが伝えています。

img via:Vanarama  こういうのを期待していたけど難しいかも。

Inside Apple’s Eight-Year Struggle to Build a Self-Driving Car — The Information」では、アップルの自動運転車プロジェクトに携わった20人へのインタビューが行われています。

昨年2021年8月には、Tim Cook CEOを含むApple上層部向けとして、開発が順調に進んでいることを示すための動画を作成する目的で、多数の自動運転車プロトタイプを使ってモンタナ州を65キロを走破し、ドローンで撮影

結果的には、高精細な3次元道路地図を必要とせずに走行できるデモンストレーションはできたものの、Apple本社のあるシリコンバレーを走行する際には車線の問題や縁石にぶつかるなどの問題が発生。

既知のルートに沿って運転されるように「デモの振り付けに貴重な時間を浪費」しながら制作されたデモですが、特定の場所では機能しても、他の場所では使えないことが逆に証明された形です。

Project Titanは、今年3月には解散が噂され、社員の異動が続き、5月にはAIディレクターのイアン・グッドフェロー氏や自動車エンジニアのC.J.ムーア氏などが退社。

その研究開発費は年間10億ドル以上かかっているという話も出ていて、さらにTim Cook CEOは
プロダクトデザインから距離を置く傾向があり、大量生産をコミットしないことからプロジェクトの上級役員は苛立ちを見せている様子です。

さらに、Appleの新製品発表のキーノートセッションの顔として必ず登場する、ソフトウェア部門責任者 クレイグ・フェデリギも、このプロジェクトには懐疑的。

他のApple社内の管理職は従業員に対して、このプロジェクトから完全に離れるように警告したという話まで出ています。

Appleの自動運転車開発プロジェクト「Project Titan」は、以前は自動車業界を再編するのでは、という予想も出るほど期待されていましたが、今後の道のりもだいぶ険しいように思います。

なお、昨年11月にはBloombergが完全な自動運転機能にフォーカスしたプロジェクトを2025年にも発表と伝えていますが、これは8月の走行デモで成功した機能をベースに、現実的に達成可能な製品を開発する目標という考え方なのかなと思います。

でも、いろいろ難しいんじゃなかろうか、、。




Apple、年内にApple Carサプライヤーの選定を完了予定

Appleが先月に韓国を訪れ、基幹部品を製造する韓国メーカーと面談したという話が出てきました。


Korea IT Newsによると、Appleは年内にApple Carサプライヤーの選定を完了し、本格的な開発を開始する見通し。

Appleのスタッフが先月、韓国において複数の部品メーカーと面談。これは昨年夏以来、2回目で、AppleはLGやSKと電気自動車用バッテリーについて協議したとされています。

量産経験のある電子部品メーカーに大きな関心を示しているそうで、電子部品メーカー1社には出資を提案し、生産能力を倍にすることを要求したとのこと。提案を受けた企業がAppleの条件を受け入れたかどうかは不明。

Appleは、一部の部品メーカーと対面での打ち合わせ後、オンラインミーティングを行う予定で、まだごく初期の段階であるため、仕様に関する具体的な情報や話し合いはないとされています。

また、部品業界の関係者は「Apple Carに関連するビジネスは水面下で行われている。情報が企業に漏れると、その企業はサプライヤー候補から外れる可能性がある。非常に慎重に対応している。」と述べているそうです。

ちょうど一年前の2021年始めには現代・起亜自動車とAppleの契約が最終段階に近づいているという報道が出て、騒然とする中、なんと現代・起亜自動車のリーダー自らが、”Appleとの協業で自律走行車や電気自動車、車両計画の開発を加速させる”とAppleと交渉していることを明言するなど、Apple側としてはコンフィデンシャルが守れない様子に交渉は打ち切りになったこともありました。

そして、今年1月10日付の「Apple and other EV hopefuls chip away at auto industry pyramid – Nikkei Asia」では、2年前、自動車用エアコン部品の日本最大級のサプライヤーであるサンデンのテキサス事務所に、スーツを着た男が現れて「アップルの者だ」と名乗って、電気自動車の設計図やエアコンの部品などを見せた、という話も出ているので、今回明らかになった韓国メーカーだけではなく、他の国のメーカーにも行われていると考えられるかと思います。




Apple Car開発チームからの離脱者が止まらない。自律走行車の開発において、重要な技術を担当していた3人のエンジニアが退社。

今年に入ってから、Apple Car開発チームのトップマネージャーが6人も辞めているわけですが、離脱はマネージャーにとどまらない様子。

BloombergのMark Gurman氏によると、さらに3人のエンジニアが退社しました。

自律走行車が道路上の位置を把握するために使用する技術であるレーダーセンサーを担当していたチーフエンジニアを自認するエリック・ロジャースが、エアタクシーのJoby Aviationに移籍。

Joby Aviationのエレクトリック・エアリアル・ライドシェアリングのプロトタイプ

バッテリーエンジニアのアレックス・クララブトとパワーエレクトロニクスエンジニアのスティーブン・スピテリも退社Archer Aviationに移籍し、Appleの自動車担当役員だったマイケル・シュヴァイクチュと合流したそうです。

既に自律型電動2人乗り航空機「Maker」を発表しているArcher Aviation

Apple Car開発チームの責任者や重要技術のメンバーが次々と離脱している理由を考えてみたのですが、1)完全な自動運転機能にフォーカスしたプロジェクトを進めていて、早ければ2025年にも発表するという野心的なロードマップは達成できない、と考えたのか、あるいは、2)Appleでの待遇に不満があったのか、あるいは、3)移籍先に大きな魅力があったのか、のどれかでしょうか。

あるいは複合的な理由なのかもしれません。

Appleの会社規模の大きさを考えれば、2)は無さそうで、1)+3)あたりなのかなとも思います。

ちなみに、Archer AviationのMakerは、既に今年6月に発表されていて、さらに大型のモデルの認証取得を目指したもの。


絵に描いた餅ではなく、実用化に向けて、既にかなりのプロセスが進んでいることは間違いなく事実です。

こちらは航空機ベースですが、自律走行というカテゴリーではApple Carと被る部分もあり、長距離を移動することが多い北米では自動車よりも需要がありそう。

少なくとも、今回の3人のエンジニアの離脱で、Apple Carの「Project Titan」は、さらに雲行きが怪しくなってきたような感じはあります。




順調いけばこうなるかも?なSUVクーペなApple Carコンセプト

自分でも運転できるSUVクーペだったら、かなりカックイイ。

イギリスの車リース会社、Vanaramaが、Apple Carの3Dコンセプト・レンダリングを公開。


Appleが取得している特許情報と、最近のApple製品のデザイントレンドを組み合わせた内容で、外観と内装がシミュレートされています。


外観はクーペタイプのSUV。

iPhoneのボタンライクの格納式のドアハンドルや、Mac Proの円形の通気口にヒントを得たメッシュ状のグリル、もちろん、Appleロゴもあります。


内装はシートが完全に回転してリビングルームのようなインテリアになることや、ピラーレスのデザインで乗り降りがしやすくなっています。

Appleの特許を参考にした部分としては、「乗客の移動や荷物の積み込みに柔軟性を持たせ、搭乗時の頭上スペースを広げるスクープウィンドウを採用した」コーチドアなどがあります。


ステアリングにはSiriが内蔵され、シームレスでフルカスタマイズ可能なダッシュボードとナビゲーション画面などもAppleの特許に基づいた演出。

もちろん、このまま発売されるとは思えませんが、今までのAppleの特許情報を反映した一番新しい3Dコンセプトと言えそうです。


ただ、Apple Carこと、Project Titanチームが存在していて、一番新しい情報では2025年にも発表という話もありますが、同時に今年に入って、主要なリーダーや責任者が6人も離脱していることもあり、僕の中では2025年のゴール達成は難しいかも、と思っています。

とはいえ、Appleデザイン好きであれば、ワクワクするコンセプト。素直に楽しむのが良さそうです。

モルガン・スタンレー、AR/VRヘッドセットや自動運転車への期待からAppleの目標株価を200ドルに引き上げ

モルガン・スタンレーのアナリストが、アップルの目標株価を164ドルから200ドルに引き上げ


モルガン・スタンレーが火曜日に配信した、ケイティ・ヒューバティによる投資家向けノートでは、アップルの目標株価が164ドルから200ドルに引き上げ、買いに相当する評価を維持しています。

これは、最近噂によく出ているAR/VRヘッドセットや自動運転車という新しいカテゴリーの製品への期待によるもの。

ヒューバティ氏いわく、これらの製品の収益は、まだAppleの株価に反映されておらず、”現実のものとなる日が近づくにつれ、評価にはこれらの将来の機会のオプション性を反映させる必要がある”という主張です。

また、ヒューバティ氏は12月期のiPhone出荷台数予測を300万台増の8,300万台(前年同期比4%増)とし、Appleは9月期に直面したような供給上の制約を受けていないと述べ、また、App Storeの収益も当初の予測を上回る見込みであるとしています。

ただ、この辺りは、Appleがサプライヤーに「iPhone 13の需要が弱まっている」ことを示唆しているという話とは逆の方向のようにも見えます。

さらに、Apple Carこと「Project Titan」については、ここ数年プロジェクトを率いてきたチームリーダーが離脱したり、新任者が就任した直後には2025年に発表するロードマップの存在が伝えられたり、その後にはハードウェア責任者が離脱したり、とネガティブな情報が多いのもご存知の通り。

AR/VRヘッドセットについては、価格が20万円もする(!)という予測があり、逆にいうと、少し現実味を帯びてきたようにも見えます。

Appleの株価は過去5年間で500%近く上昇していて、今後もその勢いを維持するのかどうか、というのは新製品そのものよりも多くの人が気しているところなのかもです。




Appleの自動車プロジェクトのハードウェア責任者がチームから離脱

またもや。今年だけで6人の離脱。しかも、重要なスタッフばかり。大丈夫なんでしょうか、Apple Car。

11/23には、Apple Carは2025年にも発表されると報じられていましたが、ここにきて、さらにプロジェクトチームの重要人物が離脱しました。

concept via;Jermaine | Concept Creator / Twitter

BloombergのApple隊長、Mark Gurman氏によると、Appleで自動車プロジェクトのハードウェアの取り組みを主導していたMichael Schwekutschが辞任した模様。

これは、Appleが自動車の開発を加速させ、早ければ2025年に完全な自律走行車を展示することを目指していると報じられた数週間後のタイミングです。

2025年発表のロードマップは、Apple Watchのソフトウェアチーフだった、ケヴィン・リンチが自動運転車プロジェクト「Project Titan」を引き継いだ後に発表されたもの。

その前に「Project Titan」の責任者だったダグ・フィールド氏が、わずか3年で今年9月に辞任して、Ford Motorに移籍した後のことです。

ソフトウェア開発が専門のリンチ氏がプロジェクト責任者になった時点で、ハードウェア開発については誰かが穴埋めをしなくてはいけないところでしたが、これを担っていたのは、今回離脱したMichael Schwekutsch氏でした。

このため、Appleが自動運転車を2025年に発表することを目指すのであれば、早急に自動車業界から後任者を迎え入れる必要がありそうです。

Appleの自動車プロジェクト「Project Titan」は、2018年以降その存在が様々なメディアで伝えられてきましたが、今年に入って、6人の幹部スタッフが辞任しています。




Gurman氏:Appleが、完全な自動運転機能にフォーカスしたプロジェクトを2025年にも発表

BloombergのApple隊長、Mark Gurman氏によるApple Car情報。

@bloombergjapan

アップル、完全自動運転車のリリース目標を2025年に

♬ original sound – Bloomberg Japan

ん?Power Onのサムネから約1.5倍的な。ま、いいか。

内容としては、Appleが電気自動車の開発を加速させており、完全な自動運転機能にフォーカスしたプロジェクトを進めていて、早ければ2025年にも発表されるという話。

これまで、Apple Carに関しては様々な噂が出ていましたが、9月には担当者だったダグ・フィールド氏がFordに移籍するなど、あくまでもソフトウェア開発レベルにとどまっているという結論に達していました。


今回の動画でのGurman氏のトーンは、それよりももっと前進するもので、これらの動きはここ数ヶ月に起こったとしています。

この自動運転機能にフォーカスしたCarプロジェクトの責任者はテクノロジー担当副社長、ケビン・リンチ氏。Apple Watchソフトウェアのエグゼクティブです。

最新の計画は、自動運転車を4年後に発表することを目標としていて、今年初めにエンジニアが計画していた5年から7年のスケジュールよりも達成時期が早く設定されています。

ただ、2025年の目標達成時期は流動的であり、今後4年間というスケジュールの中で野心的な作業である自動運転システムを完成させることができるかどうか、は推測が難しく、目標を達成できなければ、発売を遅らせるか、あるいは技術的に劣る車を最初に販売することになるかも、という話も出ています。

ということは、結局のところ、新任の責任者であるケビン・リンチ氏がソフトウェア開発がメインということも含めて、いまだにソフトウェア開発レベルであって、担当者に就任したことで新しくロードマップを決めただけ、ということのようにもとれそうです。

ただ、数年前から噂が出ていたProject Titan自体は、担当者の出入りがありつつも、ずっと継続して開発が模索されていたのは周辺情報から事実かなとも考えられるので、もしかしたら、これまでに試行錯誤した結果、2025年に発表にいたる計算ができるだけの技術的な蓄積が行われて、今回の動きになった可能性もなきにしもあらずです。

個人的には、自分で運転しない車には興味がない方ですが、Appleがどういうデザインで仕上げてくるのかは気になるところです。




Apple Carプロジェクト責任者が退任。自動運転車の製品化はさらに遅れるとの見方。

BloombergのMark Gurman氏のPowerOn。

今週はAppleイベントが控えているため、iPhone 13、AirPods、Apple Watch 7の予想も出ていますが、中身としては既に出ている情報を大きく塗り替えるものではないため割愛します。

個人的には今回は「iPhone 13の仕様がリーク?」の答え合わせが楽しみだったりします。


それよりも気になったのは、Appleの自動運転車プロジェクトを率いていたダグ・フィールド氏が、わずか3年の任期で先週火曜日に辞めたという話。

しかも、その転職先はFord Motor。

Gurman氏いわく、「私の考えでは、フィールドは自分がAppleで作っているものを信じられなかったから辞めたのだと思います。もしフィールドがAppleの車を市場に送り出すことに成功したら、テクノロジーと自動車の世界における彼の遺産は、自らの人生だけでなく、彼の銀行口座も含めて、何世代にもわたって続くことになる。もちろん、彼はそのことを知っています。にもかかわらず、テクノロジーに特化した企業として知られているわけではなく、現金収入の少ない会社(Ford)に転職するということは、彼がApple製品の将来にあまり自信がなかったということなのだろう。」とのこと。

また、今回のフィールド氏の退任に伴い、AppleはApple Watch and Healthソフトウェアのチーフであるケビン・リンチ氏を自動車プロジェクトの責任者に任命。

これが意味するのは、Apple Carプロジェクトは、まだソフトウェアのプロジェクトということ。

昨年2020年にApple Carの生産が2024年に本格化するとの見方もありましたが、これは真実ではなく、実際に製品化するのはまだまだ先で、今回の件でさらに先になったと考えているとしています。




「CCCデジタルキー3.0」でUWB対応(2022年にはApple Car Keyが普及するかもです)

The Car Connectivity Consortium(CCC) が、デジタルキーリリース3.0の仕様を決定し、CCC会員向けに提供を開始したとアナウンス。


CCCにはAppleも参加していて、2020年にはiPhoneやApple Watchを運転席側のドアに近づけることで、対応車両の解錠・発進ができる「デジタルカーキー」機能を発表しています。

CCCデジタルキーは、モバイル機器が車両用デジタルキーの保存、認証、共有をシームレスに、安全にプライバシーを保護しながら行うことができる標準化されたエコシステム。

CCCデジタルキーリリース3.0仕様は、リリース2.0仕様を補完するもので、Bluetooth Low Energyと組み合わせてUWBを実装することにより、ハンズフリーで位置情報を意識したキーレスアクセスや位置情報を意識した機能が追加。

NFC技術のサポートにより、後方互換性とバッテリーローモードを確保するとされています。

なお、Apple Car Keyに関しては、最初の対応メーカーとしてBMWが挙げられていましたが、現在、BMWは”製造に必要なチップが国際的に不足している関係で、Apple Car Keyは2022年6月あたりまで欠品”と説明しています。

BMWデジタル・キー:iPhoneがBMWのキーに | BMW.com Japan




Appleが現代自動車との協議を停止〜日本のメーカーにもEV製造が打診された模様

Bloombergが、Appleは現代自動車と起亜自動車との間で行っていたApple Carについての協議を一時停止したと伝えています。

concept via;Jermaine | Concept Creator / Twitter

複数の情報筋は、Appleは同様の計画を他の自動車メーカーにも打診していたと明らかにしています。

1月に現代自動車は「Appleと(Apple Car製造について)話している」ことをステイトメントとして発表しましたが、Appleは何年にもわたって、あくまでも効率的に関係性をコントロールし、秘密裏に開発を行うことが常であり、このアナウンスや、その他の会話はAppleを動揺させたとのこと。

今後、現代自動車との協議が再開するのか、それがいつになるのかは不明とされています。

他にも大衆向けの自動車製造を行うキャパシティを備えるグローバルな自動車メーカーは存在しますが、このメーカーのうち、何社がAppleとのコラボレーションに興味を持つのかはわかりません。

別の記事では、NIKKEI(日本語記事)は日本の自動車メーカーにもEV製造の打診を伝えているものの、大多数のメーカーは自分たちの開発製造、販売、カスタマーサポートで手一杯で、新たにAppleと協業するタスクを追加することは難しいと考えられるが、もしかすると日産と三菱自動車はサインするかもしれないとしています。




Apple Car製造交渉でAppleとHyundai-Kiaが最終段階との報道[※Apple Carは自律型電気自動車でデリバリー/ロボタクシー用途という話もあり]

CNBNが、Apple Carの製造について、AppleとHyundai-Kiaは最終段階に近づいているようだという話を伝えています。


これはCNBNに寄せられた複数の情報筋からの情報がソースとされているもので、今までに出ていなかった部分では、Apple Carは”自律型電気自動車”で、交渉がまとまった場合、ジョージア州ウェストポイントの起亜組立工場で製造されるという話が出ています。

生産は暫定的に2024年に予定。

ただ、最終的な発売時期は先になる可能性もあり、さらに現時点では合意に達していないと伝えていて、アップルは最終的に現代自動車との提携に加えて、別の自動車メーカーと個別に、あるいは別の自動車メーカーと提携する可能性があると強調しています。

現代・起亜自動車のリーダーたちは、アップルと協力することで、自社の自律走行車や電気自動車、車両計画の開発を加速させると考えているそうです。

現在のApple Car計画に詳しい人の話では、”最初のApple Carは運転するようにはデザインされない”、”自律走行タイプの電気自動車とラストマイルに焦点をあてたデザイン”で、これが意味するのは(少なくとも初期段階では)デリバリー業務やロボタクシーに近いものになるとのことです。




Apple、PorscheのDr. Manfred Harrer氏をProject Titanに招致

Appleが、Porscheのシャシー開発担当副社長 Dr. Manfred Harrerを雇ったという話をInsiderが伝えています。

Dr. Manfred Harrerが手がけたPorsche Cayenne

ハラー博士はポルシェで10年以上の経験を持ち、最近ではCayenneシリーズを担当。2016年からシャシー開発のリーダーとなっています。

これはApple Carとして噂となっている「Project Titan」が続いていることを示唆するものとも考えられそうです。

Insider DeutschlandによるとPorsche、Apple、Dr. Manfred Harrerはコメントを辞退。

なお、今月初めに、HyundaiがAppleとApple Carの製造についての初期協議を行ったという話も出ていましたが、もし協議が継続しているのであれば、これを公表することはあり得ないため、すでにAppleとの協議が終了(まとまらなかった)ことを意味する確率が非常に高いと思われます。




Kuo氏:「Apple Carは早くても2025年。現実的には2028年以降になるだろう」との予測

9to5Macなどが、TF International Securitiesのアナリスト Ming-Chi Kuo氏のApple Carに関するスペシャルノートでは発売は早くても2025年以降になるという予測をしていることを伝えています。

EV事業で先行しているTESLAのCYBERTRUCK。AppleがEVカー事業に参入するのであればTESLAとも競合できる車が期待されることになります。

Apple Carについてはロイターが「米アップル、自動運転車を製造へ 2024年目標=関係筋」を公開してから、投資会社も顧客向けのインベスターノートを発表していて、それらは「モルガン・スタンレー:Appleの自動車事業参入は大きなビジネスチャンスという見方」「ゴールドマンサックス:Appleのカービジネスはプロダクトではなくサービスプロバイダーと予想」に書いた通りですが、今回はApple製品の予測である程度実績のあるTF International Securitiesのアナリスト Ming-Chi Kuo氏の予測です。

まず、Kuo氏は「市場でのApple Carの発売見込みは楽観的すぎる」としていて、発売されるとしても早くても2025年になり、現実的に考えると2028年以降になるだろうとしています。

Apple Carの問題点としては「発売時期の不確実性」「サプライヤーや車両のスペックの不確実性」「EVや自動運転車市場におけるAppleの競争力の不確実性」の3つが大きな問題点だと指摘していて、以前は2023〜2025年発売が予測されていたものの、最新の調査では時期がずれ込んでいる様子で、大幅に延期された可能性もあるとしています。

また、Kuo氏は、AppleがEVに取り組む際にはいくつかの強みを持っているものの、「新規事業で成功するとは限らない」とも警告。

例えば、HomePodがスマートスピーカー市場で大きなシェアを獲得できていない例を挙げていて、さらにAppleのスマートスピーカー開発は「一時的に中断している」とも述べています。

Apple Carの仕様の最終的なスペックは2023年から2025年まで設定されないとも書かれています。